東京都写真美術館「光画と新興写真」、「清里コレクション展」

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後世に影響を与えた写真の数々「『光画』と新興写真 モダニズムの日本」展 | NEWS | IMA ONLINE

ぐるっとパスで無料だったので、訳もわからず見てきました。

パンフレットの説明によると、新興写真とは「絵画の真似するんじゃなくて、カメラ・レンズという機械にしかできない表現を追求しよう」というもの。それはなんなのか。


一番印象に残ったのは、ヴァルター・フンカートという、新興写真に影響を与えたドイツの写真家の、ガラス玉ってやつ。2次元的・図形的な強さとともに、球面に写った室内が奥行を生んでいる。(上のリンク先で見れます)

あとパンフレットで紹介されている写真はどれも印象深いものだったし、艶かしいトウモロコシの写真もよかった。図録を買うと当時の雑誌に書かれた新興写真の理論的なことがそのまま載ってるみたい。結構高いので、どこかで見つけたら読んでみようかと思う。


地下一階は無料で、清里フォトミュージアムのコレクション展をやっている。

世界の有名な写真家や現行の若手作家の、35歳までの作品をアイウエオ順に並べるというもので、門外漢にはとりあえずいろんな人のが見れてむしろ良かったかも。そしてこれだけあれば、いくつか気になる人も出てくる。アンドレ・ケルテス、エドワード・ウェストン、マヌエル・アルバレス・プラホ。

  

それとロシア人のマリヤ・コジャノヴァという若手作家の写真、旧ドイツ領のカリーニングラードというロシアの都市で、日本のアニメコスプレをした若い女性を撮ったもの。モデルの人は背景から浮いていて、どこか寂寥感のある写真。下のリンクでいくつか見れる。

www.burnmagazine.org

ロシアって不思議だなと思う。日本から見ると白人国家、西洋のイメージがあるのに、その西洋の濃密な文化・伝統がどこか欠落したような、そんな雰囲気があの社会主義なアパートに漂ってる。例えばメイド服という西洋のキッチュも、ネタとして面白がってるというよりは、なんらかの切実さを抱えてるように見える写真だった。西洋文化の本丸たるフランス人がオタクをやるのとでは意味がすこし違ってくるような。(まあ実際は人それぞれだろうけど。)

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 そのあとは家族と中華料理を食べるために、新宿から初京王ライナー。

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一般車両から特急車両に切り替わるときに、照明が蛍光灯色から暖色系を替わるというささやかな心遣いがいいね。稲城付近では、今現在も多摩丘陵を切り開いて、大規模な宅地開発をしていて、これぐらいの郊外でもまだ需要あるのかと思った。

 

紹興酒をちょびっと飲むたびに顔がヤバくなったりしながら、ソフトシェルクラブの唐揚げとかを食べた。