夏みたいに暑い連休の午後。
家を出てすぐ、こりゃミスったなと思いながらも野川沿いを歩き府中市美術館へ行きました。
野川は川べりを歩けるのがいいね!
この日は快晴で、いつも以上に水が透明。鯉も日焼けしたくないのか茂みの下へゆっくりと逃れていく。これからあなたを見に行くのだよ!
「アースダイバー」の冒頭、お多福人形が置いてあった古八幡社。
暑くて植物も爆発気味。
遊歩道にヘビがいる。
変なのに見つかった!とブロックの溝をうまく昇って逃げていく。
足がない、体をくねらせるスペースもない、けど昇ることができる不思議。自分も布団の上で胴体だけで進もうと試みたけど無理だった。尊敬。
世間は鯉一色。
野川公園の手前で土手を抜け、多磨霊園方面へ熱いアスファルトの上を歩く。
西武多摩川線・多磨駅は霊園の小さな最寄り駅で、チェーン店よりも石材店が目立つローカルな駅。
じつは多摩川線自体が、6駅しかない孤立路線だそうだ。孤立路線って何かいまいち分からないけど、へそまがりな感じがしていいね。
公衆電話が堂々と駅前に立っていて、日差しにゆれている。
赤錆がかっこいい。レトロモダン。
あまりに暑いので、緊急避難的にアジア料理の店へ。遅いお昼をとる。
多磨霊園は大正12年(1923年)開園。ゆえに周りにも古い建物が多い。
石材店は店先で商談するなんとも古風なスタイル。ふらっと入ったらお茶でも出してくれそうだが…予定はない。
人見街道をひたすら歩く。
サイズ感、フォント、ツートンカラー、狙い澄ましたかのようなかわいさの消防署。
危険を知らせる鐘もピンク色。赤が退色したのかも。
乳白色の自衛隊宿舎を過ぎると、
向かいには巨大な米軍跡地がある。有名なパラボラアンテナはこの裏にある。
1時間ほど歩き、府中市美術館へついた。
府中市美術館は市立美術館としては非常に豪華。常設展が充実していて、小さな美術図書館まで併設されている。
そういえば、武蔵野市立吉祥寺美術館は商業施設のワンフロア。府中はすごいのである。
今っぽいミュージアムカフェではなく喫茶室。
今回の展覧会について。
・円山応挙の絵が充実してて嬉しい。
・西洋の少女を彫った銅板画を墨で模写したらホラーになってしまった絵、すごく面白かった。
・土方稲嶺という人が印象に残った。群鶴図の冷たく厳しい空気感とか。
帰りは最寄りの京王線東府中駅へ。
東府中はベッドタウンの合間に昭和の地肌が見える。スンガリー飯店のある昭和。ドンキホーテ1号店もこの近くにある。
そして駅前にはマロウド・イン東京。
マロウド・イン東府中ではなく東京。
赤坂、東府中、八王子の順にチェーン展開しているのに、なぜか東府中が東京を名乗っている。地方都市の駅前っぽさを醸し出していて、ほのかな旅情を感じる。
1階のレストランは中華料理 摩亞魯王洞(まろうど)。
後日談だけど、ここは安く美味しく品があって繁盛していた。
次来るときは東府中駅から歩いてみよう。